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高町なのは フェイト・テスタロッサ 八神はやて ティアナ・ランスター キャロ&エリオ ナカジマ家 ヴィヴィオ ヴォルケンリッター、リインフォース ユーノ・スクライア&アルフ Dr.スカリエッティ、ナンバーズ その他
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高町 なのは ランク:A G(魔法少女リリカルなのは) 属性 ・女 ・魔導士 ・小学生 ・人間 固有の敗北条件 なし 能力値 ESP能力レベル 6 ESPパワー 45 耐久力 5 精神力 6 特殊能力 ・レイジングハート[戦闘][格闘(武器):1] 他の格闘武器と同時に使用できない。 ・ディバインバスター[戦闘][主要][攻撃][E] LV5以下の攻撃Cカードの火力を+10する。同調不可 ESPパワーを追加でCカードのLV分消費する。 ・スターライトブレイカー[戦闘][主要][攻撃][E] 任意の複数対象に[LV:戦場のラウンド数(最大LV:6) 火力:戦場でCカードを使用したキャラクターの人数×5] で攻撃する。 1戦闘に1度使用可能。 ・ユーノの支援[戦闘][対抗(攻撃)] 防御か逃避Cカードを使用して、 使用したCカードと同LVの回避を行う。 1ラウンド中、1回まで使用できる。 ・クロノの支援[戦闘] ラウンド終了時、攻撃Cカードを1枚捨てる。 ・バリアジャケット[全般][常動] 耐久力を宣言する時、常に最大耐久力を宣言する。 備考 [常動] * ** Q&A Q. A. このキャラクターへの意見 名前 コメント
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N1/W32-103 カード名:最強のライバル なのは カテゴリ:キャラクター 色:赤 レベル:2 コスト:1 トリガー:1 パワー:8000 ソウル:1 特徴:《魔法》?・《武器》? 【自】 このカードがアタックした時、クライマックス置場に「激戦の攻防」があるなら、あなたは自分の山札の上から4枚まで見て、《魔法》?か《武器》?のキャラを1枚まで選んで相手に見せ、手札に加え、残りのカードを控え室に置き、そのターン中、このカードのパワーを+2000。 まだ質問にも答えてくれてないよね? レアリティ:R 14/10/15 今日のカード ・対応クライマックス カード名 トリガー 激戦の攻防 扉
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参考文献 魔法少女リリカルなのは 魔法少女リリカルなのはA's 魔法少女リリカルなのはStrikerS 魔法少女リリカルなのは OP 「innocent starter」 魔法少女リリカルなのは ED 「Little Wish -lyrical step-」 魔法少女リリカルなのはA's OP 「ETERNAL BLAZE」 (NC) 魔法少女リリカルなのはA's ED 「Spiritual Garden」 魔法少女リリカルなのはA's 最終回ED 「Spiritual Garden」 魔法少女リリカルなのはStrikerS OP1 「SECRET AMBITION」 魔法少女リリカルなのはStrikerS OP2 「MASSIVE WONDERS」 魔法少女リリカルなのはStrikerS ED1 「星空のSpica」 魔法少女リリカルなのはStrikerS ED2 「Beautiful Amulet」 魔法少女リリカルなのはViVid OP-1 「Angel Blossom」 魔法少女リリカルなのはViVid OP-2 「Angel Blossom」 魔法少女リリカルなのはViVid ED「Pleasure treasure」 ViVid Strike! OP 「Future Strike」 ViVid Strike! ED 「Strry Wish」 劇場版 魔法少女リリカルなのは Movie.1st ED 魔法少女リリカルなのは Movie.2st ED 魔法少女リリカルなのは Reflection ED
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ここでは、StrikerSにおいてのなのはについて 年齢 19歳(フェイトと同い年)。 役職 時空管理局武装隊に正式に所属 (訓練学校を経て戦技教導官を務めている。) 魔法使いスキル 魔法術式・ミッドチルダ式/魔導師ランク・空戦S+。 「能力限定」の魔力リミッターによって、なのはと同様約2.5ランク落ちている。 (部隊ごとに保有出来る魔導師ランクの総計規模が決まっている為、 機動六課の部隊長・隊長・副隊長の魔力には「能力限定」と称する出力リミッターが掛けられている。 そのため、なのはもAAクラスまで能力を制限されている。) 仕事内容 事件の犠牲となった子供たちを保護し、及び、陣営救助 新人を一人前にする。 (スバル、ティアナ、エリオ、キャロら新人フォワード一同を一人前に育て上げる事。) ホジション A sまでは「単独でも戦闘が行える砲撃魔導師」としての戦闘スタイルだったが、 StrikerSでは、本人曰く「(後方からの援護射撃型である)ティアナと同じポジション」との事。 性格 優しく面倒見のいい性格は、変わらず 戦いへの心構え 「模擬戦で徹底的にきっちり打ちのめした方が、教えられる側は学ぶことが多い」という戦技教導隊の教育方針に 基づいたやり方の訓練を行っている 魔力リミッターがかかった状態でも一騎当千の実力は健在だが、実戦では5話など援護に回る事も多くなっている。 訓練メニューは基礎と模擬戦が中心で、確実に新人達が強くなるメニューを組んでいるようだ。 過去のある経験からか、教え子達を「何があっても壊れないように育て上げる」事を第一としている。 一部でバトルマニア的な性質の片鱗も見られるようになり、本局で行なわれた戦技披露会では、 模擬戦であるにも拘らず、シグナムを相手に凄絶な血戦を演じている。 バリアジャケットは長時間使用、汎用性を重視したアグレッサーモードという形態をとっている。 その他に純戦闘用のエクシードモードが存在する。 人気 本編では一等空尉となっている。 「エースオブエース」、「誰もが認める無敵のエース」などと呼ばれており、 管理局内のみならずミッドチルダでは雑誌に取り上げられるような有名人となっている 上司、同僚、後輩を問わず広く信頼されている。 武器 『A s』におけるヴィータとの戦闘で大破したレイジングハートを修理し、 更にレイジングハートの希望でベルカ式カートリッジシステム『CVK792-A』を搭載して完成したなのはの新デバイス。 高町なのはについてへ戻る
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JS事件から半年が過ぎた。 一時期はミッドチルダ中を震撼させた事件も、一般人の間ではもはや過去の事件となりつつある。 そして連日ニュースを騒がせた逃亡者である彼らもまた、民間の記憶から薄れつつあった。 ミッドチルダ屈指の、とある高級リゾートホテル。 暑い日差しが照らすなか、多くのセレブ達が避暑地としてやってくる人々のなかに、どこか異色な雰囲気を纏った人物たちが紛れ込んでいた。 ビーチパラソルの下で二人の青年がビーチチェアに寝そべっている。 一人は艶のある金髪を後ろに束ねた青年だ。女と見紛いそうになる美顔の青年は白いアロハシャツを身にまとい、涼やかな様子で読書を続けている。 そんな彼に、隣から声が投げ掛けられる。 「…………レイ」 「どうした?」 レイと呼ばれた青年はテーブルを挟んでビーチチェアに寝そべる相棒へ視線を移した。 黒髪の青年だ。引き締まった身体を赤いアロハシャツで押し込んだその青年の表情は、サングラスで遮られて読み取ることはできない。 彼――シンはもう何度目かになる同じ問いをレイに投げ掛ける。 「何やってんだろうな、俺たち」 「バカンスだな」 そのままを答えるレイに、シンは口を開きかけるも結局溜息するだけで終わる。 しばし、間。 「楽しそうだな、レイ」 「別に楽しんでいるわけではない」 「お待たせいたしました、ご注文のレジェンドパフェでございます」 どん、とウェイトレスが高さ三十センチもあるパフェをテーブルに置いていく。 「………………」 「………………」 レジェンドパフェを食べはじめるレイを、サングラス越しに敢えて無言で見つめるシン。そんな彼に、少ししてレイは言う。 「気にするな。俺は気にしない」 「…………はぁ」 再び嘆息。シンは持ち上げていた頭を落し、またビーチチェアに寝そべった。 雲一つない空を見上げたまま、再び間が空く。 思い出したようにシンは口を開く。 「…………そういえば、ルーは?」 「あそこだ」 レイがスプーンで示した先に、紫の髪を結んだ少女がいた。少女は浮き輪の上に乗ったまま特に何をするでもなくプールに浮かんでいる。 その様子に、シンは一言。 「…………楽しそうだな」 「ああ、楽しそうだ」 二人は黙って空を見上げる。雲一つない爽やかな青空からは、暑い日射しが降り注いでいる。 ふと、シンは周囲の人間がまばらになっているのに気づいた。 丁度その時、ウェイターがメニューを片手に近づいてきた。 「お客様、何かご注文は……ぐえっ!!」 シンとレイから同時に放たれた蹴りがウェイターを吹き飛ばした。 メニューを落したウェイターの手には拳銃が握られている。 驚きもせず、シンは周囲を見回す。いつの間にか客はいなくなっており、代わりに多くのウェイターがシン達を取り囲んでいた。 「管理局の追っ手か?」 シンの呟きに、背中合わせで立つレイが答える。どうでもいいが、パフェはすでに空になっていた。 「少なくとも管理局員は末端に質量兵器を使わせない。表向きはな」 「じゃあ誰だよ、こいつら」 「さあ。だがナンバーズ全員が管理局に逮捕された今、ドクターの科学力を欲しがる組織が俺たちを狙うのは当然だろうな」 「どいつもこいつも……っ! ルーテシアは!?」 はっと、シンがプールの少女へと目を向けた瞬間、水面から黒い影がこちらへと飛来する。 二人の傍に着地した獣人――ガリューはルーテシアを抱えたままその四つ目でシンを一瞥するとつまらなそうに反らした。 なぜかシンはガリューから「お前のような若造に主を任せられるか」とダメ出しされたような気がした。 「どうする? シン」 レイがいくつものビットを展開しながらシンに問い掛ける。 「決まってるだろ」 シンはサングラスを外す。赤い瞳は、まるで獰猛な獣のようにぎらぎらと輝いていた。 不敵な笑みを浮かべたシンの右手から突如、炎が燃え上がる。 「俺が、全て凪ぎ払ってやるさ!」 シンはISの炎を手に、敵へと突撃していった。 炎で溶けかけたサングラスが青空に踊る。 やれやれと、レイは珍しくその鉄面皮に苦笑を張りつけていた―― * ソファーに横たわったまま、ぼんやりとテレビの画面を見つめる。 画面ではニュースキャスターが書面を読み上げている。内容は左から右だ。少し前まで画面越しに映っていた自分たちの顔もすっかり見なくなり、世間はまた新しい事件の話題へと興味を移している。それはまあ喜んでもいいだろう。 ただ束の間の平和を噛み締めるには、今の状況は些か退屈過ぎた。 シンは欠伸を噛み殺すこともしなかった。 ずっとこの隠れ家に引きこもっていたが、特になにかあるわけでもなく日々が過ぎている。 視線を移してみる。テレビの前には一人の少女がアイスのカップを片手にじっと画面を見つめていた。 退屈なのは彼女も同じだと思うのだが、特に不平を口にするわけでもなく黙々とスプーンを進めている。 元々感情の起伏に乏しい娘ではあるが、将来を思うとこのままではいけないと焦らせられる。 そこでふと、彼女――ルーテシアと目が合った。だが特に言うことも思いつかず、ぼんやりと見つめ合う形になる。 しばしそうしていると、ルーテシアは首を傾げてアイスのカップをこちらに差し出してきた。 「食べる?」 「いい。ルーが食べなよ」 「うん」 そうしてアイスを再開するルーテシアを見届け、シンはテレビから視線を外すとソファーに横たわったまま辺りを見回した。 自身の足元を見てみれば、その延長には相棒のレイが相変わらずの仏頂面で端末と睨み合っている。 ここでの生活費は全て彼が稼いでいる。言わば稼ぎ頭だ。恐らく今も自分たちの為に資金を捻出してくれているのだろう。非合法な方法で。 すると誰かが立ち上がる気配がした。ここにいる人間は三人しかいない。見れば、ルーテシアは食べ終えたアイスのカップをゴミ箱に捨ててそのまま部屋を後にした。トイレだろうか。 そしてルーテシアが部屋から出るのを見計らったようにレイが口を開いた。 「シン」 「ん?」 「あまりルーテシアを甘やかせるな」 「…………」 相棒のいきなりの言葉に、シンは今までの記憶を思い返してみる。 自分がルーテシアを甘やかすような心当たりはまったくなかった。 食事は栄養が偏らないよう野菜を使っているし、ルーテシアに好き嫌いも無くさせている。 あのアイスも食べていいのは一日一個だと言い聞かせてもいる。 シンが絶対の信頼を置くこの相棒に注意されるほどのことはないはずだ。 だがレイは呆れたような顔で言う。 「冷凍庫が一杯になるほどアイスを買うのは控えろ。何もしなくても半年は暮らす余裕はあるが、これからの事を考えるとできるだけ貯えたい」 それは、シンにも意外な言葉だった。 上半身を起こしてレイと向き直る。 「あのアイス、レイが買ったんじゃなかったのか?」 「……なに?」 レイの顔が――表向きはそんなに変わらないが――怪訝なものへと変化する。 てっきりあのアイスの山は自分たちの都合で自由に出歩けないルーテシアを気に掛けてレイが買ったのだと思っていたのだが、違ったようだ。 「では、あれは誰が……」 「ルーにお小遣いはあげてるのか?」 察しはついていたが、一応聞いてみる。案の定、レイは首を振って否定した。 「俺たちじゃないなら……」 シンとレイの脳裏に、今はこの場にいない自分たちのまとめ役である“姉”の顔が思い浮かんだ。だがレイはこれも否定する。 「彼女が帰るまでまだ日がある。そもそも、アイスが冷凍庫に詰まっていた日には彼女はすでにここを出ていたはずだ」 「だよな……」 いよいよおかしな話になってきた。まさかガリューがルーテシアのために盗んできたのだろうか。 とにかく、まずはルーテシアに聞いてみよう。そう結論を下した頃、ちょうどルーテシアが部屋に戻ってきた。 早速訊ねてみようとシンが視線を向けると、すぐ目の前にルーテシアが立っていた。両手には段ボール箱が抱えられている。 思わず面食らっていると、先にルーテシアが口を開いた。 「これ、届いた」 「届いた?」 これとは、やはりルーテシアが持った段ボール箱のことだろう。受け取った箱にはトラウマヤマトと書かれている。 「宅配便が来たのか?」 レイも怪訝な顔で箱を覗き込んできた。送り主の名前は書かれていない。 「ここを知ってる人間は俺たち以外いないはずだ」 「あいつからってのは?」 「シンは彼女だと思うのか」 「全然……まさか爆弾じゃないよな……」 シンの言葉にレイが箱を凝視する。答えは十秒も待たずに出た。だが相棒の声は普段冷静な彼には珍しく、迷いが含まれていた。 「機械の類が入ってはいるようだが、これは…………少なくとも危険な物ではないようだ。シン、開けてみろ」 「? 分かった」 ガムテープを剥がし、箱を開けてみる。おそるおそる開いてみると、中には手のひらサイズの機械が入っていた。 思わず、シンはレイと顔を見合わせる。この機械には見覚えがあった。 自分たちが知っているのはもう少し大きかったが、間違いないだろう。見間違えるはずもない。 「まさか……」 真っ先に脳裏で心当たりに行き着く。 とりあえずシンは箱の中から出そうと手を入れてみた――瞬間。 ――パンッ! 機械からの突然の破裂音に、シンの肩が跳ねる。 クラッカーの音だと気づいた頃、機械は同じ破裂音を二度三度と続ける。そして大音量の音楽が流れだした。 この曲も知っている。結婚式で流れていそうな、お約束なアレだ。なぜか機械からはウェディングメドレーが流れ出していた。 しかしうるさい。あまりのうるささに部屋中の家具が震えている。ルーテシアも顔をしかめて耳を塞いでいた。 シンは音を止めようと再び機械に手を伸ばすが、だが機械はシンの手から逃れるように宙に浮かび上がった。 機械――ガジェットドローンは自身の存在を誇示するようにカラフルな光を発した後、男の声が狭い部屋に響き渡った。 『やっと起動してくれたようだね! 何時間もスタンバイしていた甲斐があったよ!』 「…………」 「…………」 シンは黙ってレイに視線を向ける。どうやら予想はしていたらしい。相棒は特に驚いている様子も見せず肩をすくめてみせた。ルーテシアはぽかんと機械を見上げている。 そんなシンたちに、ガジェットは構わずしゃべり続ける。 『いやまったく、ちゃんと届いたのか心配になっていたところだよ。せっかく監視を潜り抜けたというのに、君たちの元に届かなければ意味がないからね。期日も迫っていたし――』 「えーと……あのさ」 このままほおっておいてもいつまで経っても話の本筋にたどり着けそうになかったため、仕方なくシンはガジェットに――正確には機械を通じて話している人物に声をかけた。 『なんだい? シン』 「色々聞きたいことはあるんだけど……まず、なんで俺たちの隠れ家が分かったんだよ?」 まさか自分たちの身体に発信機でも取り付けられているのだろうか。 身体の八割が機械である相棒のこともあり、あり得そうな話ではあった。 そんなシンの質問に、声の主――現在どこかの拘置所に投獄されているはずのジェイル・スカリエッティは答えた。 『ルーテシアに教えてもらったんだ』 「ルーに?」 自然とシンの視線はルーテシアに向かう。彼女は視線を受けて、こくんと頷いた。 『私とルーテシアはメル友なのだよ。ふふふ、うらやましいかい?』 自慢気な声に、ルーテシアに変な人に家を教えたらいけないと言いつけていなかった自分の迂闊さに軽く後悔する。そんなシンの内心を知ってか知らずか、スカリエッティは続ける。 『シンを驚かせるためにルーテシアに秘密にしておくよう頼んでいたんだが、その甲斐はあったようだね。ああ、お礼に送ったアイスは届いたかい?』 あのアイスの山はそういうことだったのか。ガジェットを見上げて頷いているルーテシアを見て得心する。 「じゃあもう満足したよな。壊すぞ」 『別に壊さなくてもいいと思うのだが……ああ、待ちたまえ。これからが本題だ』 「言ってみろよ」 右腕から炎を燃え上がらせながら、シンは一応聞いてみる。 スカリエッティは特に焦るわけでもなくあっさり言う。 『ハッピーバースディ、シン』 一瞬、この男が何を言っているのか理解できなかった。 『ん? ああ、そういえば君たちの記憶は私が消したんだったね。実はもうすぐシンの誕生日なのだよ』 「……そうなのか?」 『そうだとも。普段なら人の誕生日を祝おうとは思わない私だが、あまりにも獄中の生活は退屈でね。暇つぶしに誕生日を祝うことにしたんだ』 「……そうかよ」 『しかし相変わらず察しが悪いね君は。誕生日の音楽も流したというのに』 「ドクター。あれは結婚式に流すものです」 『そうなのかい?』 レイのツッコミもスカリエッティは別段驚くこともなかった。実際どうでもいいのだろう。 『まあそんなわけで、私から君たちにささやかながらプレゼントを用意させてもらった。箱の中を見てみたまえ』 言われて、三人は箱の中を覗き込む。ガジェットのインパクトに意識を持っていかれていたため気がつかなかったが、中にはいくつかの衣類が入っていた。 それぞれ赤と白のアロハシャツと、セットになる男物の水着が二着。ご丁寧にサングラスも付いていた。 その下には女物の水着だ。大きさからいってルーテシアに用意されたものなのだろう。 「これは?」 『うむ。リゾートホテルに予約をいれておいた。姉弟でバカンスでも楽しんできたまえ』 「いや……俺たちの立場知ってるだろ」 自分たちは今や管理局に追われる身だ。各地に手配書も回っているだろう。 そんな自分たちが、なぜ呑気にバカンスを楽しめるというのか。 『なに、もうあれから半年も経つんだ。目立たなければ気づかれないさ』 気楽に言い放つスカリエッティ。 今の状況も元はといえばこの男のせいでもあるのだが。半眼でシンはガジェットを見やる。 『ふむ……まあ君が言いたいことも分かる。だが隠れ続けるのもそろそろ限界ではないかな? ルーテシアのことも気がかりだっただろう?』 「………………」 図星を指される。確かにこのままルーテシアを押し込めておくのも気になっていた。 自分たちが連れてきてしまったことで、ルーテシアが堂々と陽の下に出るチャンスを失わせてしまったのではないか。 そんな疑問が、ずっとシンの胸の中で重石となっていた。 「レイも情報収集や資金稼ぎに奔走していたのだろう? いい休暇だと思って、ここは羽でも伸ばしてきたまえ。」 レイの顔を見ると、相変わらずの無表情で迎えられる。判断は自分に委ねると言うことだろう。 元々自分のサポートとして調整されているとはいえ、この相棒はすこし自分を優先し過ぎている気がする。 実際、何度か自分の我侭につき合わせてしまっているため世話になりっぱなしというのも気が引けた。 「……ま、たまにはいいか」 『決まりだね。いや、楽しみだよ』 「て、アンタもついて来るのかよ?」 『寂しいことを言ってくれるね。何のために私自ら君たちの水着を選んだと思っているのだね?』 「?」 そこで箱を見つめていたルーテシアが不意に中へと手を入れた。取り出したのは、ここにはいない最後の一人に用意されたのであろう水着――なのだろうか、これは……? 「……ってこれが狙いかアンタって人はああああああっ!!」 『はーはっはっはっはっ! 実に楽しみだよ!』 破壊しようとするシンの攻撃をガジェットは意外な運動性でかわし続ける。 ルーテシアが取り出した、姉に用意された水着。股間から肩までをV字布で一貫するだけのその水着は通称Vストリング。水着という名の紐であった。 そして少し時間は流れ、場所は高級リゾートのビーチに移る。 「……で、なんでこうなるんだ?」 「さあ?」 自らの炎で溶けてしまったサングラスを投げ捨て、代わりにレイのサングラスを受け取る。 サングラスを通して周囲を見回すと、何人ものウェイターが倒れている。もっとも、銃を手に襲ってくる人間をウェイターと呼んでいいのかは疑問だが。 「ルーテシアは怪我は……ないか」 「うん」 少し離れた位置からルーテシアは頷く。彼女のすぐ後ろで、ガリューがルーテシアを襲って倒されたウェイターをプールに投げ捨てていた。 『終わったようだね』 そこへ見計らったようにガジェット――スカリエッティがふよふよと呑気に浮いてやってくる。 「で、なにが気づかれないって?」 『ふぅむ……どこで情報が漏れたのだろうね?』 半眼で睨むが、スカリエッティは特に悪びれる様子も見せなかった。 レイが言う。 「恐らく、ドクターがいる拘置所から出る荷物をチェックされていたのでしょう。元々以前から自分たちの居場所を探られている形跡が何度かありましたから、今回の件が決定的となったようです」 「結局アンタの持ち込み企画じゃないかよ!!」 『はっはっはっ。これは参ったね』 シンが放つ炎から飛んで逃げるガジェット。しばし続けていたが、レイに制止される。 「シン。遊ぶのはここまでだ。ここから離れよう」 「アジトに戻るのか?」 「いや、アジトも既に特定されているだろう。ここは別のアジトに向かおう」 「ったく、とんだ誕生日だな……」 ルーテシアを手招きし、三人(と一機と一体?)はビーチから出ようと歩き出した。 その時だった。 「一体なんの騒ぎ!?」 「大変だティア! 人がたくさん倒れてるよ!? わーっ!? 溺れてる人もたくさん!!」 水着姿の二人組みの少女が飛び込んできて、シンは眼を丸くした。 「あ」 その二人と眼が合った瞬間、シンは数秒間、時間が静止したような気がした。 そして次の行動に移るのは、ほぼ同時だった。 シンはルーテシアを抱えると、レイとともに即座に少女たちとは反対の方向へと駆け出した。 「ま、待ちなさい、あんた達!!」 「ななななのはさん、フェイトさーん! 大変です!」 壁を飛び越えながら、シンはそんな声を聞き届けた。 悲鳴じみた声でシンは叫ぶ。 「なんでアイツらまでいるんだよ!?」 「どういうことです?」 こんな時でも冷静なレイは隣を飛ぶガジェットに訊ねる。 『ふむ……いや、彼女たちが特別休暇でリゾートに行くとは噂で聞いていたが、まさかここだったとはね。ちなみにシンの誕生日を祝おうと思い立ったのもその話が切っ掛けだったのだよ』 「アンタ本っっっ当に面倒事しか持ってこないな!?」 スカリエッティに怒鳴りながら、シンをこれからの行動を思索する。 どうするか。相手は空戦魔導師もいる。機動力ではこちらが圧倒的に不利だ。せめて、この場から離れるだけの足があればいいのだが―― 「……シン」 「……ああ」 相棒の呼びかけに、シンは頷く。目の前からジープが近づいて来ていた。運転席には水着にパーカーを羽織った黒髪の女性が一人だけ乗っていた。観光客だろう。 「……ごめん、悪く思わないでくれよ」 シンの瞳が煌紅に輝くと、すぐ目の前に火の玉が発生する。それがジープの手前に落ちるよう視線で設定し、いざ飛ばそうとしたところで中断した。 予想より遥かに速度を出していたジープはシンたちの前でタイヤを鳴らしながら急停止した。 思わず身構えるシンたちの前に、運転席の扉が開いた。そこから顔を出した女性が焦った様子で叫ぶ。 「乗って! 早くっ!!」 一瞬、どういうことか分からず戸惑うシンに、女性は苛立たしそうに続ける。 「“私よ”! 早く乗りなさい!」 「!!」 その一言ですぐに気づいたシン達はジープに飛び込むように乗り込んだ。女はハンドルを急回転して、再びタイヤを鳴らしてジープをUターンさせた。 後部座席から後方を覗いてみるが、今のところ追っ手が迫っている様子はなかった。まだ油断は出来ないが、ようやく一息つけそうだ。シンは溜めた息を一気に吐き出した。 そこでジープを運転する女の黒髪が金髪に変化していることに気づく。いや、元に戻ったと言うべきだろう。女の正体はシンたちの二番目の姉であるドゥーエだった。 「レイから襲われたって通信を聞いて念のため車を調達したけど、正解だったわね……」 どうやらレイが彼女に伝えてくれていたらしい。助手席に座ったレイはレーダーで周囲を探っているのか、まるで聞いてないようだったが。 変わりにシンが答えることにする。 「ありがとう、助かった」 「別にいいわよ。不甲斐無い弟たちに苦労させられるのにはもう慣れたわ」 「…………」 言い返そうとするが、実際ほとんどの面倒事は彼女に任せっきりであるため、結局苦い顔になるだけに留まる。 『はっはっはっ。言われてしまったね、シン』 「アンタにだけは言われたくない!!」 目の前に浮かぶガジェットを捕まえようとするが、身体の上にルーテシアが乗っかっているためうまく動けなかった。 「こら、車の中で暴れるんじゃないの!」 挙句の果てに叱られてしまい、いよいよシンの立つ瀬がなくなってしまった。 「まったく。せっかくドクターが用意した水着を着たのに泳ぐ暇もなかったわ……」 ひらりと、羽織っていたパーカーを軽く浮かせる姉の姿に、思わずシンは噴出した。 「って、あれを着たのかよ!? ていうか今着てるのかよ!?」 「当たり前でしょう。結構大変なのよ? 今も運転中にズレててすごく居心地が悪いわ」 「ズレ……っ!? 恥ずかしいからやめてくれ! ルーが変な影響受けたらどうするんだよ!」 「いいんじゃない? きっと美人になるから似合うと思うわよ」 「シン。嬉しい?」 「全然嬉しくない!! あ、いや、ルーテシアが大きくなるのが嬉しくないんじゃなくて……」 「どうやら逃げ切れそうだな。どうした、シン? 血圧と心拍数が上昇しているようだが……」 『はっはっはっ。シンは相変わらずチェリーのようだね』 「うるさいわっ!」 追われている割に緊迫した風でもなく、車内が騒がしくなる。まるで、本当に何処にでもいる家族が旅行にでも行くように。 だが先が見えない暗闇の中を、彼らは歩んでいる。 この逃避行がいつまで続くのか。どこまで逃げれば終わるのか。それとも一生逃げ続けなければならないのか。先のことは分からない。 だが、これからも彼らは強く生きていくのだろう。家族とともに。 「シン」 「ん?」 「お誕生日おめでとう」 「…………うん。ありがとな、ルー」 決して正しいとは言えない生き方。普通の人間とは違う、いびつな身体。 だがそれでも、彼らの絆は真実なのだから。 『では私からも本当のプレゼントを用意してあげよう。Vストロング・ドゥーエのベストアングル写真集を作る予定だ! しっかり使いたまえよ、シン』 「あら、綺麗に撮ってくださいね、ドクター」 「アンタら一体なに考えてんだあああああっ!!」 彼らが向かう空は、どこまでも青く広がっていた。
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【呼称】 【使用デッキ】 2011 シューティング☆スター sm15422726 【出演動画】遊戯王 ネタ・ファン・テーマデッキで遊んでみた 【twitter】 【備考】 名前 コメント
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高町なのは&キャスター ◆lHaWUMA7LM 『充分に発達した科学は、魔法と見分けがつかない』 ◆ 「問おう、貴様が俺のマスターか?」 『高町なのは』が召喚したサーヴァントは、黒服を来た目付きの鋭い青年だった。 肉体や顔の造形自体は少年そのものだが、表情や発する雰囲気が老練のものだった。 外見だけならば少年と呼ぶべきなのだろうが、発する雰囲気がその未熟さを表す言葉を否定させる。 故に、青年という印象を与えた。 「は、はい……きっと、そうだと想います」 「ふん、ハズレか……いや、そうでもなさそうだな」 なのはは、意味を充分に咀嚼できず、縋るようにして『レイジングハート』を見つめる。 レイジングハートは光を発し その言語は日本語とは異なる。 しかし、その意味をなのはは理解している。 インテリジェントデバイス。 意思を持つ魔術礼装であり、あらゆる魔術儀式を簡略化するために作られたものだ。 『聖杯戦争、第97管理外世界の惑星地球に伝わる『聖杯』なるロストロギアの所有を争う魔術儀礼。 そこには七人の魔導師がそれぞれ七騎の英霊を召喚し、六騎の英霊を聖杯に捧げることで完遂されます。 完成した聖杯は万能の願望器……有り体に言えば、全ての願いを叶える奇跡をもたらします。 目の前のサーヴァントは魔術師 キャスター のサーヴァントであると判断します』 つらつら、と。 レイジングハートはいつもよりも饒舌に、内部に記録されていた情報を語る。 これは、レイジングハートが元から持っていた情報なのか。 それとも、聖杯戦争に招かれた際に入力された情報なのか。 それはレイジングハート自身にも分からなかった。 ただ、その知識があり、所有者であり相棒であるなのはが情報を求めた。 だから、応えた。 それだけだ。 「俺は技術者 エンジニア であって魔導師 マギウス の類ではない。 魔術などという、特有な人間の資質を求めるものを扱うことは出来ん」 青年、キャスターはレイジングハートの言葉を受け取り、言葉を連ねる。 なのはは、青年と目が合う。 鋭い視線に、思わずたじろいだ。 「しかし、それでも充分に魔術師 キャスター の資格はあるということだ。 俺の技術は――――もはや、魔法だ」 科学は、決して魔術でも奇跡でもない。 しかし、科学によって人は空を飛んだように。 しかし、科学によって人は地球を一周したように。 過去、すでに奇跡でしかなかった出来事を、科学は成し遂げた。 故に、充分に発達した科学は魔法と何ら変わりがない。 故に、魔力回路を所持していないこの反英霊は、魔術師 キャスター のクラスの適正を持った。 なのはがレイジングハートを見ると、キャスターの言葉を肯定するように輝いた。 「恐らく、どのような方法においてもマスターの方が俺よりも強いだろう。 その魔術礼装を所持している限り、俺はマスターを組み伏せることすら出来ない。 いや、魔力を扱えるというのなら、魔術礼装を持っていないとしても、俺を上回るだろう」 「え、えっと……」 キャスターの言葉に対してどのように返して良いのか。 なのは困ったように小首を傾げ、曖昧な笑みを浮かべた。 キャスターもまた笑った。 なのはの笑みとは似ても似つかない、邪悪な笑みだった。 「マスター、貴様ら魔術師や魔導師などという妄想家の言葉を使うのならば――――俺は第二法を限定的に手にした。 あらゆる多様性を示したニ番目の魔法。 魔力を用いず、そこに辿り着いたのだ。 まあ、扉を開くことは出来なかったがな……」 そう言って、キャスターは笑った。 冥府の奥を覗きこんだ時に見える、闇のような暗い笑みだった。 「俺の名は……木原マサキだ」 キャスターのサーヴァント、『木原マサキ』。 この世には存在しないはずの力を自由に扱うことで、この世を支配する天に君臨する冥王へと上り詰めようとした男。 その宝具の名は『冥王計画 プロジェクト・ゼオライマー 』。 宇宙創造の衝撃によって生じた、この世の物質界と異なる反物質界よりエネルギーを引き出す力。 『多次元無尽連結現象 キシュア・ゼルレッチ 』を科学を持って成し遂げた、『次元連結システム』。 己の知恵と知識だけを持って奇跡に辿り着いた偉大なる英霊であった。 「幸いだ、マスター。 貴様は優秀な魔導師のようだ、正確に言うならば、優秀な素体のようだ。 次元連結システムの乗り手としては充分だろう」 キャスターはその言葉とともに手を差し出す。 その意図を理解できず、なのは思わず差し出された手を握り返す。 握手だ。 これで正しいのか不安な表情を見せるなのは。 キャスターも一瞬虚を突かれたような表情を取り、やがて、眉を潜めて露骨な舌打ちを漏らした。 乱暴になのはの手を振り解き、手刀を作り、軽くなのはの頭を叩く。 「バカが」 「うう……ひどい……」 「その魔術礼装を寄越せ、俺の宝具を授けてやろう」 そう言って、もう一度手を差し出した。 なのは一瞬逡巡し、レイジングハートを見つめた。 レイジングハートは沈黙し、その判断をなのはに任せる。 なのはもう一度視線を落とし、迷った末にキャスターへと手渡した。 「砲撃型か」 レイジングハートを譲り受けたキャスターは、ポツリ、と呟いた。 人間観察に類するスキルを持たない彼が、ひとえになのはの性質を見ぬいたのはレイジングハートに蓄積した戦闘記録。 インテリジェント・デバイス、すなわち人工知能における補助が溜め込んだ記憶を観察したのだ。 規格外のスキルランクを誇る『エンチャント』による効果だ。 改造を施すためには、その元となるモノを理解しなければならない。 故に、キャスターはモノの解析に長けている。 キャスターが行った解析、レイジングハートに溜まった、その情報。 その情報を確認し終えたキャスターは、その目に野望を光らせる。 聖杯を手にするという、野望の光を強くする。 そして、自身の『宝具』を『レイジングハート』に『ダウンロード』をした。 「終わりだ」 そう言って、やはり笑みを浮かべながらなのはへと手渡した。 なのはは恐る恐る受け取り、宝石の中を覗きこむようにレイジングハートを見つめる。 初めに言葉を発したのは、レイジングハートだった。 らしくない、と言えるほどに、半ば震えているような驚きの声が響いた。 『これは――――』 「ほう、この次元連結システムを僅かながらにでも理解できるか」 キャスターは褒めるように(と言っても、赤子を褒めるような上位者の余裕を持った)言葉を口にする。 レイジングハートは、己の中に眠る新たな機能に動揺していた。 『次元連結システム』 異次元から無尽蔵の魔力をワンアクションで取り出す、まさしく奇跡と呼べるものだった。 なのはは、レイジングハートすら驚愕する新たな機能が気にかかり、試すようにその機能を発揮させた。 「うわっ……!」 「バカが!」 『いつものように』行おうとした魔術が、暴走するように周囲を照らした。 次元連結システムの無尽蔵の魔力は、まさしく出力が違う。 機能させるための魔力さえ流し込めば、 言うならば、いつもの調子で蛇口を捻ると、一瞬にして25メートルプールが溜まってしまった、といったところか。 もともと優れた魔力資質を持つなのはですら、到底辿り着くことが出来ない魔力量。 ただ、エーテル砲を行うだけで、それは大魔術となる。 今、なのはが魔術を行えば、かの『月落とし』を押し返した大エーテル砲にすら匹敵する魔術を発動し得るのだ。 「これは今までの貴様の魔術礼装とは違う。 改良型――――言うならば、『天のレイジングハート』だ。 隠密性を重視したければ、次元連結システムを起動させず、貴様の魔力だけを持って扱え」 「『天』……」 自信に満ち溢れたキャスターの表情と先ほどの異常。 それだけで、今手にしているレイジングハートが先ほどまでのレイジングハートとは比べ物にならないものだと理解できる。 「さて、マスター、貴様が聖杯を求めようが求めまいが、俺には関係がない」 「えっ……?」 「貴様のような未成熟なガキに、人殺しを決意しろなどと言ったことは言わん。 俺は箸にも棒にもかからない言葉を口にするつもりはない、ということだ」 邪悪さとは裏腹に、その言葉は血に濡れたものではなかった。 なのはにとって、人を蹴落としてまで叶えたい願いというものはない。 願いはあるが、その願いよりも大事なものがある、ということだ。 故に、キャスターとは相容れない可能性を、レイジングハートは考慮していた。 この得体の知れない男が、なのはに悪意を向ける可能性も十分にあるのだ。 「俺にとっては冥王計画の完遂こそが最大の目的。 そのために必要な物は、次元連結システムにすぎない。 どこの誰とも知れぬ不貞の末に生まれた、穢れた誇大妄想狂の使い回しである杯に興味など無い」 「私は――――帰りたいです。 帰らないと、やらなきゃいけないことがあるから」 なのはの脳裏によぎったのは、家族と、友人と、それを守ってくれる時空管理局の人たち。 そして、哀しい目をした、金髪の少女。 願いを叶えるための戦争を行う、『そんなこと』をしている場合ではないのだ。 その言葉に、嘲るようにキャスターは笑った。 「貴様が望めば、それも可能だろう。 次元連結システムに不可能はない……が、聖杯戦争のシステムの解析に少々時間がかかる」 「構いません……無理を言ってるのは、承知してますから」 その言葉に、キャスターは頷いた。 なのはは、幼い人生経験では、キャスターへの不信感を形に出来なかった。 ◆ 「さて……」 草木も眠る丑三つ時。 キャスターは、すぅ、と小さく寝息を立てるなのはを見下ろして、頬を歪ませる。 そして、枕元に置いてあった待機状態であるスタンバイモードのレイジングハートを手にとった。 『キャスター?』 「ここからが本番だ、レイジングハート。 まさか、俺の『冥王計画』を、単なる次元連結システムを付与するだけの宝具と思っていないだろう?」 『冥王計画 プロジェクト・ゼオライマー 』。 レイジングハートへと容易く奇跡を付随した、恐るべき宝具。 人工AIであるレイジングハートらしくないが、人間風に言うならば、『嫌な予感』がした。 「ふっ……人を殺せないだと? お互いに間抜けなマスターに巡りあったものだな」 『……その信条は、讃えるべきものです』 「蔑むべきものだ。 ガラクタにはわからんかもしれんが、人間とはな、破壊こそを生きがいとするケダモノなんだよ。 その生きがいすらも偽るものは……ただの木偶だ」 キャスターは言葉を続ける。 「聖杯戦争。 歴史に名を刻んだ愚者たちが、死んでも捨てきれなかった哀れな願いを叶えるため、聖杯などという得体のしれぬ物を賭けて戦う。 それを嘲笑い、この俺が当然のように聖杯を手にする。これ以上のゲームがあるか?」 『貴方は、一体……』 「ガラクタに言っても分からんだろうが、これも次元連結システムのちょっとした応用だ。 すでに所有者は書き換えられている。 貴様のAIとは異なる、根本的な部分が、な」 そう言って、頬を歪ませた。 邪悪な笑みだった。 レイジングハートに、理解不能のノイズが走る。 書き換えられている。 「非殺傷設定――――理解ではできるが、要らんな。オフだ。 リミッター――――安全装置の類か。次元連結システムの自己修復機能の前には必要とならん。消去。 人工AI――――くだらんものばかりだ」 小さく呟きながら、規格外のスキルランクを誇るスキル『エンチャント』によってレイジングハートに介入していく。 高町なのはと、短いながらも積み重ねた絆が、冒涜されていく。 なのはは、その最期に気づかずに眠り続ける。 「少し、からかってやっただけだ。 所詮、ゲームに過ぎん。俺が聖杯を手にするための、ゲームにな」 『貴方は――――』 「未熟な技術屋ほど、己の成果を煩く囀りたがる。 所詮、貴様は人工AI……ガラクタだということだ。 天から冥府まで、この世の全てを統べる王である俺と言葉を交わすなど――――まさしく、分不相応なのだよ」 そう言って、キャスターはスキル『エンチャント』を続ける。 『冥王計画』に基づいたそのスキルは、レイジングハートと呼ばれるものを改変していく。 やがて、レイジングハートはレイジングハートと呼べないものとなるだろう。 「俺が殺してやる。お前のマスターはこの俺だ。 俺が呼べば、このガキを見捨ててでも俺の元へと駆けつける。 お前はそう言ったものに成るのだ。 次元連結システムを搭載した魔術礼装さえ用いれば、俺であっても大魔術を行える。 安心しろ、マスター……俺が殺してやる。 お前は、俺の操り人形……精々、目眩ましに相応しく踊れ」 キャスター、木原マサキは嘲笑っていた。 地の底が震えるような、意味もなく不安になるような笑みだった。 僅かに、寝静まったはずのなのはの体が震えた。 【クラス】 キャスター 【真名】 木原マサキ@冥王計画ゼオライマー 【パラメーター】 筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:- 幸運:A 宝具:A 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 陣地作成:- 魔術師ではない木原マサキはスキル『陣地作成』を持たない。 道具作成:EX 木原マサキは魔術師ではないが、その科学知識を持って『次元連結システム』を応用した道具を作ることが出来る。 状況によっては、己の八卦の龍を―――― 【保有スキル】 エンチャント:EX 後述の宝具に基づいたスキル。 他者や他者の持つ大切な物品に、解析し、改造し、『次元連結システム』を付与する。 同時に複数の物質に次元連結システムを付与することは出来ず、次元連結システムは常時一つとなる。 基本的にはマスターを戦わせるための強化能力。 自己保存:A 自身はまるで戦闘力がない代わりに、マスターが無事な限りは殆どの危機から逃れることができる。 【宝具】 『冥王計画(プロジェクト・ゼオライマー)』 ランク:A 種別:対界宝具 レンジ:- 最大捕捉:- 次元連結装置、Dimensional Consolidation System、あるいは『多次元無尽連結現象 キシュア・ゼルレッチ 』。 魔力を用いず、科学技術によって第二魔法を限定的に行使する術である。 木原マサキは魔力回路を所持していないが、この宝具によって無尽蔵のエーテルを行使することが出来る。 核となる存在へ『科学的』に干渉し、それによって『ゼオライマー』と呼べる媒介を作り上げる必要がある。 今回の場合は『レイジングハート』に『天のレイジングハート』へと改造し、宝具のコアとした。 【weapon】 ― 【人物背景】 コンピューター・シェアの70%を支配する大企業『国際電脳』を隠れ蓑にした秘密組織『鉄甲龍』に所属していた科学者。 八卦ロボや次元連結システムを開発した。 また、秋津マサトや氷室美久、八卦衆の造物主でもあるなど、機械工学のみならず生物工学にも才能を発揮した天才的技術者。 15年前、鉄甲龍を裏切りゼオライマーを持って逃亡し、日本政府に保護と見返りを要求する。 しかし、その直後に亡命を恐れた日本政府によって殺害されている。 だがマサキは自分が日本政府にとっても危険人物であることを理解しており、身の危険も承知していた。 ゼオライマーの機体のパイロット登録システムに自身の遺伝子を登録していたのもそのためだった。 更にゼオライマーと共に持参した自身のクローン受精卵により成長した存在(秋津マサト)がゼオライマーに搭乗すると、 マサキの人格と記憶が目覚めるように予めセットすることで、15年の時を越えて復活を果たす。 卑劣で残忍、かつ狡猾な性格で、自分の目的のために他人を犠牲にする事を一切躊躇わない。 彼の目的は自らが冥府の王となる事であり、日本政府か鉄甲龍のどちらかが世界を制すと計算した上で、その両陣営に自分のクローンを残している。 マサトの人格の中で覚醒したマサキの意志はマサトの人格を書き換えようとしていたが、 自分のプログラミングの結果である塞臥たちの愛情関係がもたらした三角関係を見て苦しみ出し、マサトの人格に敗れてしまう。 最期はマサトの意思でもう一人のクローン幽羅帝もろとも、ゼオライマーのメイオウ攻撃で果てた。 【サーヴァントとしての願い】 聖杯を手にする。 【基本戦術、方針、運用法】 次元連結システムを概念的に搭載したレイジングハートを扱い、全てを消滅させる。 【マスター】 高町なのは@魔法少女リリカルなのは 【マスターとしての願い】 願いと呼べるものはあるが、他人を殺してまで叶えるという願いはない。 【weapon】 『天のレイジングハート』 「風は空に、星は天に。輝く光はこの腕に――不屈の心はこの胸に」 インテリジェント・デバイス。 魔法の行使を補助する、発動の手助けとなる処理装置、状況判断を行える人工知能も有している。 意志を持つ為、その場の状況判断をして魔法を自動起動させたり、主の性質によって自らを調整したりする。 待機状態における赤い宝石型のスタンバイモード、基本形態である杖型のデバイスフォーム 、 砲撃魔法に特化した羽を広げたようなフォルムのシューティングモード、 ある一つの魔法に魔力を向けるシーリングフォームがある。 【能力・技能】 『魔導師』 魔導師として高い適正を持ち、一桁の年齢でありながら上位階級であるAAAクラスに匹敵する才能を持つ。 持って生まれた莫大な魔力と瞬間出力を軸に、 生半可な攻撃ではびくともしない防御力と、 圧倒的な火力を持つ一撃必殺の『砲撃魔導師』という戦闘スタイルを、レイジングハートと作り上げた。 そのためか、バリア出力・砲撃射程・魔力放出は本作登場の全キャラクター中トップクラス。 手数で押すタイプではなく、相手の攻撃を受けきった上での一撃必殺タイプのバトルスタイルである。 魔法において天賦の才に恵まれた、いわゆる天才児である。 【人物背景】 9歳。 海鳴市に、両親と兄、姉とともに暮らしている。 3人兄妹の末っ子で、姉とは8歳、兄とは10歳離れている。 私立聖祥大学付属小学校に通う、ごく普通の小学3年生。 この世界ではごくまれという魔力を秘めている。 しかし、異世界の少年ユーノと出会うという偶然がなければ、それに目覚めることはなかった。 性格は穏やかで誰にでも好かれる明るい少女。 ただ、嫌われたり、迷惑をかけないように、そういう少女を演じていた、という部分がある。 父母/兄姉は仲が良く、なのはにも温かいが、本人は若干孤独感を感じることもあるようだ。 幼い頃に父が事故で入院、母は喫茶店で忙しく、兄姉は看病と家業の手伝いで、彼女は家で一人ぼっちのことが多く、人格形成に影響したらしい。 また本人はあまり自覚が無いが「正義」の心にとても篤い。 一度自分で決めたことは、何が何でもやり通すという意志の強さを持つ。 逆に言えば、他人に言われたことでも自分が納得しない限りは聞き入れようとしない。 言わば、かなりの頑固者である。 また、何かを悩み始めると一人で抱え込んでしまい、他人には一切相談せずに自分一人で解決しようとする傾向がある。 一期9話後からの参戦。 【方針】 帰還する。 BACK NEXT -011 少女地獄 投下順 -009 桂たま&アサシン -011 少女地獄 時系列順 -009 桂たま&アサシン BACK 登場キャラ NEXT Happy Birthday! 高町なのは&キャスター(木原マサキ) 000 前夜祭 011 空と君のあいだに
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/ , ' ´ \/ ヽ, / / ヽ, ヽ ', /, -‐‐/ / / ', | l / / . / /⌒ l . . .⌒ヽ | | | / . / | | / .| /|. |. 八 | } | | | / . // | レ ィ=ミ' | .八/ィ≠ミ| /. . .| /. . . | { / | l | {{.んイ} ∨ ん心レ } /. /| | ∨ | /| 八 l. 込ソ 込ソ 〉/ ハ/ .l | すいません! レ レ'| ヽ⊂⊃ / /ノ |. | l /∧ マ ̄} / ̄ ̄ ̄`ヽ、| | ;娘に上げるプレゼントが欲しいんですけど! ∨/ /\ `ー'/ , -‐‐ \ | ;何かありますか? {. |. `ト--{ / ヽ | ヽ| _,ノV´ ̄`T ヽ , -‐ l | , -‐──一'7´/ {. └‐ノ/ | . | / , -‐─一'7 レ'{\─‐<_/ , -‐‐ ∧ | / / { | .厂|\ ヽ/ / } | 高町なのは(魔砲少女リリカルなのはシリーズ) 初出はEX2スレ目2010 娘の為にゲームを買いに来た人、なのはさんじゅうはっさい、きっと魂の姉妹は高町・北都・なのは おきゃくさん、うちは着ぐるみショップです なお娘の最近は待っているソフトはCivらしい、いやぁどこぞのエースさんと同じ趣味ですね(棒 娘のシュテル曰く「管理局の白い悪魔」とか「冥王」とか呼ばれてるそうですよ
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《DarkEnd(ダークエンド)なのは》 効果モンスター 星8/闇属性/魔法使い族/攻 ?/守 ? (正確なテキスト判明までおまちください) MAGICAL BEAST??で登場する効果モンスター 出典:魔法少女リリカルなのはStrikerS?? 関連カード 収録パック等 MAGICAL BEAST?? MB-JP004